物理療法

物理療法とは、物理的なエネルギーを利用した理学療法です。

おもに電気や超音波、熱といったエネルギーが利用されます。
こうしたエネルギーの刺激を身体に与えることで、身体の不調症状の緩和やケガの早期回復が期待できます。

なぜなら、物理療法によって血行促進や組織の柔軟性が高められるからです。
血流が促進されることで疲労物質など老廃物が排出され、不調症状の緩和につながります。

また、身体に栄養や酸素が行き渡るようになり、組織の活性化による身体の回復が行われます。
筋肉や関節などの柔軟性も高められるため、こりや可動域の改善も期待できます。

当院の物理療法では、さまざまな症状やお悩みに対応できるように複数の機器を用意しています。
使用する機器のそれぞれの特徴や効果、改善される症状についてご紹介します。
カウンセリングで患者様にあった施術方法を提案させていただきますが、ご希望がある場合はお気軽にご相談ください。

●ハイボルト（ES-5000）

・特徴

ハイボルトとは、高圧電気の刺激で身体にアプローチする施術方法です。
当院ではES-5000という機器を使用しています。
ハイボルトは皮膚抵抗が低いため、電気の痛みを抑えながら施術を行えるという特徴があります。
痛みの除去やケガの早期回復、痛みの原因の追及ができる施術です。

・効果

ハイボルトでは高圧電気を流し、神経の興奮を抑制することで痛みを抑えます。
また、筋肉や関節、靭帯など身体の深部にも刺激を与えることができ、血行を促進して機能修復を行います。
そのため、捻挫や肉ばなれなどのケガ、腰痛や肩こりなどの慢性症状の緩和や早期回復におすすめです。

●EMS（楽トレ）

・特徴

EMSは電気刺激で筋肉を収縮させ、運動効果を発揮する施術です。
当院では「楽トレ」というメニュー内容でEMSを使用しています。
ベッドで寝たまま運動効果を得られるため、運動が苦手でも楽に筋力トレーニングすることが可能です。

・効果

電気刺激で筋肉の収縮を引き起こし、筋トレをしているような効果が得られます。
筋肉が増えることで基礎代謝が高まるため、エネルギーが消費されてダイエット効果も期待できます。
正しい姿勢を維持したい方、スポーツのパフォーマンスを高めたい方、膝の痛みを改善したい方などにおすすです。

●ヴィクトリズム

・特徴

EMSの一種ですが、アウターマッスルにアプローチするための機器です。
腹筋や大胸筋などのアウターマッスルを電気刺激で動かすことで、筋トレ効果を発揮します。

・効果

アウターマッスルを鍛える機器になるため、筋力が低下している方におすすめです。
運動不足や加齢で膝や肩を痛めやすくなっている場合などに使用します。

●トムソンベッド

・特徴

トムソンベッドは矯正施術専用のベッドです。
身体の部位ごとに独立した仕組みになっており、施術したい箇所を持ち上げてから下に落とすことで関節を調整することができます。

・効果

患者様の身体への負荷は少ないながらも、背骨や骨盤を矯正できる施術です。
身体や姿勢のゆがみが気になる方におすすめしています。

●立体動態波

・特徴

3つの周波数の電流により、立体的な電流のうねりを生み出す機器です。
立体動態波は従来では届きにくい身体の深部にアプローチすることができ、血流を促すことや痛みの除去を目指します。

・効果

立体動態波を流すことで血行が促進されるため、負傷箇所の組織に栄養や酸素が行き渡り、早期回復のサポートを行います。
また、筋肉や神経を落ち着かせることで、痛みやしびれ症状が緩和されます。

当院における物理療法の考え方やポリシーについてご紹介します。

●物理療法に対する考え方

物理療法では、手技とは異なりエネルギーを利用して施術を行います。
手技では届かない身体の深部までアプローチできることが物理療法の特徴です。

不調やケガの回復は、自力で行うことは難しいものです。
当院では患者様が自力では難しいことをサポートし、補えない部分を補っていこうという考え方で施術を行っていきます。

物理療法では機材を使用することで、自力では得られないような効果を得ることができます。

●物理療法におけるポリシー

物理療法にはさまざまな効果が期待でき、次のようなポリシーを持って施術を行っていきます。

・早期回復

物理療法では、体内で滞っている血流を促進させます。

血流が促進されれうことで栄養や酸素が行きわたり、細胞が活性化されます。
そうすると、ケガや不調箇所の損傷が治癒を促すため、早期回復につながります。

物理療法では急性のケガや慢性的な痛みの早期回復をサポートします。

・後遺症を残さない

交通事故やスポーツによるケガは、しっかり回復しなければ後遺症として残ってしまうことがあります。

整骨院では、後遺症を残さないようにするためにも物理療法で回復やリハビリをサポートします。
拘縮した筋肉をほぐし、関節の可動域が改善されるように物理療法でアプローチします。

・再発防止

肩こりや腰痛などの慢性痛は再発することも少なくありません。
また、スポーツをしていれば繰り返し同じ箇所にケガをするようなこともあるでしょう。
こうしたケガや慢性痛の再発が起こらないように、負担がかかりやすい部分はEMSなどで筋力を高めて負担を軽減させることで再発を防ぎます。

物理療法には痛みの除去や柔軟性の向上など、さまざまな効果が期待できます。
ただし、施術を受ける際には次の点に注意が必要です。

●受傷直後は施術が受けられない場合もある

受傷直後の場合、物理療法よりも先に応急処置が必要になります。
安静にして患部を固定することで炎症が抑制されるため、場合によっては固定療法で対応することがあります。

●心臓に疾患のある方、妊娠中、出産直後の場合は施術できません

物理療法では物理エネルギーを身体に与えます。
そのため、心臓に疾患のある方は物理療法を行うことで心臓に問題が生じる場合があります。
また、妊娠中や出産直後の場合も施術は避けるべきだといえます。

●カウンセリングで相談してください

身体の状態や、ご自身のお悩みや症状によって適切な物理療法の機器は異なります。
患者様のご希望の施術を聞き、その施術で対応できるかどうかカウンセリングや状態の確認を行い判断いたします。